先日のイケア神戸の次いでと言うには、少々遠かったのですが「閑谷学校(しずたにがっこう)」へケンチク探訪へ行ってきました。
この「閑谷学校」は、前から訪れてみたい場所だったのですが、その理由としては個人的に好きな建築家が、
とあるコラムで自身の建築の原風景となる場所という事を書いていたのを読んでからです。
「閑谷学校」の説明を少し。
岡山県備前市に位置し、1666年に計画がスタートした世界最古の民間学校です。
約350年前という事で、江戸時代の初期にあたるという感じです。
沖縄のヒンプンに似た石塀に囲まれたエリアに、講堂、神社、聖廟、学房等が配置されています。
世界最古という肩書きは凄い(実際に凄い)のですが、あまり有名ではないのか立地の問題か、人の数はまばらなので落ち着いてゆっくり見ることができました。
券売所でカジカセを手渡され、案内を再生して色々な解説を聞きながら自分のペースで見れるのも良いです。
ケンチクとしては、場所が備前ということもあり、備前焼の瓦を使用しているのが特色です。
こちらは講堂です。
普段こういう形式のケンチクは、圧倒的に寺社建築が多く、こういった文教的な建物でこういった建物は確かに貴重です。
内部はこんな感じです。
磨き続けた床板の光沢が凄いです。やはり、自然素材は手を入れ続けると味わいが深まっていきます。
因みにこの講堂は国宝だそうです。
普段、国宝を目にすることがあまり無いので、かなり有難がって見ました。
こちらは文庫。
後ろにそびえる山というか丘は、奥に建つ学房からの火を避ける為に人工の火除山です。
石垣の上に山を盛るというのが、不思議な雰囲気を醸しだしています。
全体的には、「ズレ」「スキマ」「間合い」が絶妙とキッカケを与えてくれた建築家が言っていたように、普段のケンチクを考える上でも非常に重要なキーワードが垣間見えて非常に勉強になりました。