MIHO MUSEUM
今回は「ケンチク探訪」として、随分前になりますが訪れた美術館を紹介したいと思います。
滋賀県甲賀市信楽町にあります「MIHO MUSEUM」です。
以前訪れた時は、新名神高速道路も無かった頃なので、それなりに時間がかかったのですが、
今は新名神の信楽ICがありますので、比較的楽に行けるようです。
まず訪れるのはエントランス棟であり、実際の美術館とは違う建物です。
ここで入場券を購入すると、電動のカートに乗って美術館まで行きます。
こんな感じで、トンネルに入って美術館に近づくという演出が、気分を高めてくれます。
住宅の設計に関しても、アプローチによる演出はとても大切であり、短い距離であっても何らかの仕掛けというか装置が訪れる人の気持ちに何らかの影響を与えるものです。
トンネルも緩やかなカーブを描いており、先に何があるのかという演出が良いです。
そして、トンネルを抜けると・・・
美術館の建物が見えてきます。
フォルムが何だかアジア的と思われる方もみえるかもしれません。
この建物の設計者は世界的に有名なI.M.ペイという中国系アメリカ人です。
ルーブル美術館のガラスのピラミッドを設計した事でも有名です。
そんな建築家が設計した美術館が滋賀県にあるのですね。
美術館の建物は山の斜面に建つような感じで、上の写真のエントランスから向こうは下りの斜面に沿うように建っているので建物全体がこの時点では判らないというのも、中にはどんな空間が待っているのだろう?という気持ちが高まります。
そして、内部は・・
こんな感じで、美術館とは思えない位とても明るい空間が広がります。
太陽の光も、鉄骨トラスに嵌めこまれた繊細な木製ルーバー越しに優しく降り注ぎます。
今回、この美術館を紹介したのは、日本にある美術館ですが海外の美術館的な建物があるという理由です。
石の文化ではない日本で、これほど石を使用して、光を取り込んでいる美術館を見る事ができるという意味では、一度訪れる価値はアリです。
是非、行ってみてください。
(展示してある美術品も素晴らしいですが、「ケンチク探訪」なので・・・割愛。)